FC2ブログ

volve.exe⇒

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

混沌娘の週末日記 前編

ちょっと何か書きたくて数分で考えた安直な基盤で始めたもの。
安直から組み込んで、適当な理屈屁理屈をこねくり回そうとかなんとか。
まあ大して面白くないよ。
読みきりのつもりだったけど連載予定?

一部読みにくい部分がありますが、画面の故障ではありません。
作者の脳の故障でもありません。
 カーテンから陽の光が顔を射す。今日は目覚ましが鳴る前に起きた。
 いつものように黒いマスクを取り、それよりも更に濃く、まるでそこだけ穴が開いてるかのような、飴玉くらいの黒い玉を口に放る。
 制服に着替え、母親の料理を食べた。
 この『玉』にもしばらくお世話になっているが、やはり食事には邪魔臭い。
 まあ、そこそこ慣れたが。
 朝食を食べ終え、暫くすると家を出る時間になった。
 玄関で靴を履き、
「ん」
 家を出た。

 歩いて十数分、比較的近い校舎。
 校門へとのびた、のんびりとした上り坂の途中。点在する同じ学校の生徒達の中から現れた。
「よう、ホリイ」
 クラスの調子の良い男子。
 ちなみに私の名前だが……堀井ホリイだ。冗談も程々にしてほしい。
 この名前のお陰で名字で呼んでるのか、名前で呼んでるのか、極めて判り難い。
 自己紹介すらふざけていると思われてしまう事が多々ある。
「今日は何味だ?」
 私が舌で遊んでいるこの『玉』の事だ。
「これは飴じゃないって言ってるだろうが」
「それは聞き飽きたぞ」
「聞き飽きたのは私の方だ」
 どこにでも調子の良い男子とは居るもので。
 それでも、私は飽きもせず日々同じやりとりを繰り返す。
「おまえ、本当に真面目だなぁ」
「お前がふざけてるだけだろう」
「それに、女っ気も無いしなぁー」
 ふざけた男子に答えたのは、後ろから現れた女子。
「そんなことないよ。私よりスカート短いし」
 男子は彼女の台詞を無視して、その彼女に言う。
「――おまえはおまえで女っ気無いっていうか」
 この女子は私の友人……名前、は――堀野理帆<ほりのりほ>。
 なんていうか、名前繋がりで仲良くなったというか。当然出席番号も連番。
『回文子<かいぶんこ>』だの、二人合わせてホリホリコンビだの、お互いふざけた名前同士という事で曰く付きだ。
 例え理帆の方は偶然だとしても、私のはわざとにしか考えられないが。
 この男子の言う女っ気が無いというのは、私の場合淡白で言葉遣いが堅い点だろう。
 そして理帆の場合、寝癖はないにしても髪は全く手入れされた感がなく、その肩に届く長さは伸ばしているというより『伸びてしまった』。
 それに対して前髪が目にかかってないのは一応切ってはいるのだろう。
 掛けている眼鏡も最近のお洒落な物でもなく不細工な黒縁で、服装は……制服だ。
「え、そ、そうかな……」
 見た目からしてあまりに色気が無さすぎるので、こういう事は暗黙で言わないものだが。
 リアクションを見ると彼女も多少なり気にしているようだ。
 私は男子に合図する。
(ちょっと)
 調子の良い奴は空気を読む力はある。ただ、突っ走り過ぎることも多い。
「あー、悪い」
「え、いや……」
 謝ったら謝ったで気を遣うんだ。
 朝っぱらからこんな空気嫌になる。
「あんたもう家に帰りなさいよ」
「今来たのに!」
「ホリイちゃん」
「……面倒だな。いいからあっち行きなさい」
「わかったよ。堀野、元気出せよ! いつか彼氏くらい出来……」
 言い終える前に追い払った。
「…………」
「理帆……?」
「私って、そんなにヒドイかなぁ」
 振り向いたその頭にはピョンピョンと寝癖が踊っていた。
 前言撤回。
「まあ、少なくともその頭は無いな」

「…………」
 カリカリと、私は無言でノートにペンを立てる。
 勿論、さして面白くもない作業的な授業だ。
 自分で言うのも何だが、私は決して真面目で、勉学に勤しむような生徒ではない。
 こう黙々とペンを動かすのは、この席の周りには密かな雑談を楽しめるような、友人と呼べる人物が居ないからだ。
 誤解してもらっては困るが、あくまで席の周りに居ないだけだ。
 つまり、何もしないのは暇なので授業を無言で受け、勉強をしてるわけだ。
 やはり隣合った席で多少の雑談をしてる生徒も居るが、教師は見て見ぬ振りをしている。どうせ鳴り止まないからだ。
「ふぅ」
 文字を書く事にも飽き始めた私は、少し手を休め、窓際席の特権を使用してまだ低い空を眺める。
 朝から口が落ち着かない。恐らく『あの日』だ。
 断っておくが、あの日と言ってもこれは生理現象などではない。
 不定期にこの日が来る。別に大した事ではないんだが、妙に気分が悪くなったり、ほんの少しの不安がある。
 本来はもっと不安になるべき事なのだろうが、不思議とそうならない。
 今まで特に何もなかったからと思って危惧していないだけかも知れない。
 そんな想いを、私は一人空に撒き散らしていた。

「もうご飯食べた?」
 理帆だ。
「今授業終わったばかりで食べてるわけがないだろう」
「あ、そっか」
 彼女は慣れているのやら、そんな間抜けな事を言ってるにも気にした風はない。
「購買に行って来る」
「じゃあ、待ってるね」
 まだ開いていたノートをしまい、席を立った。
 教室から階段をふたつ降りた廊下の辺りに、十人程の人だかりがあった。
 購買は一人か二人が入れる範囲に、店と廊下を分けるようにカウンターが在る程度の広さで、最低限の文房具や飲み物、昼にパンやおにぎりを売っている。
 そんな場所に十人も集まれば狭すぎる。
 皆思い思いの物を買い、散って行く。
 私はジャムパン、クリームパン、牛乳を買って教室へ戻っ――
「相変わらずノーマルなんだな」
 戻ろうとした所に声をかけられた。
 声の主は私より頭ひとつ程度背が高い男子――ナイトだった。
 私は極端に背が低いわけではない。ナイトが高いのだ。
 ……あぁ。ナイトというのはあだ名。
 彼の名は、北川騎士<きたがわのりあき>。騎士を英語にしてナイトってわけだ。
 こうもおかしな名前が同時に存在する事もそうはない。
「そう言うあんたは……シソ辛子揚げパンって。どこで売ってるのよ」
「定番だろ?」
「まさか。今自分でクリームパンをノーマルだって言っただろうが」
「ああ、それもそうか」
 こいつの冗談は冗談に聞こえなくて困る。
「ナイトも昼飯まだ?」
「一緒に食いたいのか?」
「……折角だからね。どうせ一人でしょう?」
「バレてるんならしかたないな」
 僅かな不安が口から漏れる。
「――何かあったら頼みたいし」
「ふーん、そうか」
 今度こそ私は、お供を引き連れ教室へ戻った。

 教室は比較的空いている。皆好きな場所があるのだろう。
 理帆は弁当箱からポテトサラダを口に運ぶ。
 いかにも女の子と言わんばかりの小さく、中身も可愛らしい弁当だ。
 言っては悪いが、その雑な風貌のイメージとは少々結びつき難い。
 かと言ってどんな弁当を食べればぴったりなのかは判らないが。
「堀野は自分で作ってるんだったか?」
「えっ、何が?」
「弁当さ」
「あ、お弁当ね。これはお母さんが作ってくれたけど、たまには私も作るんだよ」
「ほおぅ」
 半端な返事をしながらナイトは三つ目のおにぎりを食べる。
「よく食べるわ」
 さっき言ったパンに始まり、そぼろマヨネーズソースおにぎり等、微妙に変わり種のおにぎりを三個も食べている。
「コンビニで売ってるおにぎりとかって小さくないか?」
「女子は男子とは違うのね、きっと」
「女子だって?」
 ナイトはわざとらしくしかめっ面になる。
「悪かったわね」
「……ふふふ」
 少し堪えるように笑う理帆。
「そんなにおかしいか?」
 他愛もない会話だった。

「……、ちょっとごめん」
 しばらくして私は席を外した。
「――ん。大丈夫か?」
「うん」
 少し急いでトイレに入った。人の気配は無い。
「……これは」
 鏡を覗くと、『玉』を頬張っているにも関わらず、僅かに『黒』が口の奥でうごめいている。
 黒。はっきりとした黒い染みのようなもので今や喉の奥は全く見えなくなっている。
「う――ケホッ」
 やばい。『玉』を吐き出してしまった。
『玉』はトイレの床に転がった。汚いなどと言っては居られない。
「――――ぐっ」
 得体の知れない何かが逆流する感覚に襲われ、咄嗟に口を押さえるが、それは特に意味を成さない。
 慌てて『玉』を拾って口に入れる。
「ちょっと――ひどいんじゃ、ないの、これ、は」
 息が乱れる。
 床に座り込んでしまった。尻が冷たい。
 戻ら――ないと
「っ――――」
 しかし、もう限界だと思った。
 私は走り出した。

 携帯を持って来ていて良かった。
 ポケットから取り出し、必死で駆けずりながらメールを打った。ナイトへと。
 頭もほとんど回らない。『たすけて』が限度だった。
 きっと、ナイトならなんとかしてくれる。そう信じるしかなかった。
 とにかく外に出ようとした。校庭なら広いし、時間も経って人も少ない。
 これは多分今までで一番大きい。もしかすると『終わる』程の。『こいつ』がそう言っている気がする。
 それを悟ると、階段を駆け降りる。
 角を曲がり、玄関を――
「うわっ!? 大丈――」
 誰かとぶつかり転んでしまった。
 口から何かが落ちた。
 もう、終わりだ。
 それでもとにかく走った。
 いつもは華奢な足がガクガクしている。
 誰も居なくなった校庭の真ん中。
 そこで口が溢れ、遠くにチャイムの音を聴いた――――

     *

 ケータイのバイブが短く振動した。メールだ。
「ん。ちょっと行ってくるわ」
 オレは堀野にそれだけ言って、ゴマジュースのパックをくわえて席を離れた。
「行ってらっしゃい」
 堀野のその顔がとても柔らかかった。
 ……そうだ。
「あ、堀井の席、どこだったか」
「あそこの窓際だよ」
「おう」
 堀井のカバンから黒い玉を取り出す。
 これはいつもほおばってる物より色が薄い。予備ってやつだ。
 キーンコーン、キーンコーン……
 ん? 時計を見たら授業が始まる三分前だった。
 それとほぼ同時に教室の外が賑わいだす。
 堀井の席から反対の、廊下側の窓からは校庭が覗ける。
 こいつは。
 世界を塗り潰すほどの黒い絵の具の染みのようなものに混じって何か、見たこともない有機的な物や無機的な物が出たり引っ込んだりを繰り返してる。……ように見える。
 果てしなく曖昧だけれど、それが“何”かなんて誰にもわからない。
 コイツを生んでる正体はわかってる。アレしかない。
 しかし、ここまで膨れたアレは初めて見た。
 さらなおどんどんと染みと何かは膨れていく。
「――堀野。堀井関係の連絡頼んだぞ」
「えっ?」
 騒ぎとオレのセリフが気になり立ち上がった堀野を後ろに、オレはゴマジュースを握り潰してゴミ箱に放り込んだ。

 ――――え゛――※――――ф√へ【――濡/¶◆スRに゛.――――――
 ジぁ――――ーぁ あ 、わたシは。躰<からだ>が無い。無い。ない。無いあ、。
 ま だ考 え、る事がで=きる。
 、い1やこれ・は 意志♀Θだ。
 ――咒~軋あソ――しっかりするんだ!
 く――そ。まだ、生き、てる。
 どの言――語でもな、い『言葉』が、な――がれてくる。
 この、『言葉』――は、混沌――、混、沌とはこのな、んだか判らな――い『黒』の事――、それを――れを操・る言葉だ。――
 人間、には発音、出来そうに――ない。
 い・や、これは音。じゃない。意、志――だ打ダ に近い。
 私はこの混沌が現れれた時だケこの言葉をお知る事が出来る。
 混沌は、ゲんしョウだ。――現象だ。コントンは全てを内包スルる現象だ!!
 そう゛――思っている。
 私達のノ世界は。ハ、秩序の塊だダ。世界のスベてはとても脆く、トテも強い秩序で構成さレテいる。
 ――ここから、見える――感じる、秩序ガ混沌に喰、わわれていくのを――

--------------------

 後編

テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2007/12/07(金) 00:57:28|
  2. [創作]文
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<混沌娘の週末日記 後編 | ホーム | 新手のアレ>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://volve.blog106.fc2.com/tb.php/51-9bbd6a34
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

unvolver

ふぉのあ / vol

《 ふぉのあ / vol 》
まるでダメなオワコンのふぉのあの書き溜めブログ。
大体Twitterで言いたいこと言ってるので更新してません。

遊戯王、ビーマニ、ロックマンX、RTAなんかが好き。
最近ROやってる。

・ROキャラ
 身弾天羅修羅/斧メカ/ASS影葱/殴りアクビ/弓狼レンジャー/SFソーサラー/二刀ギロチンクロス等

あまり需要はなさそうなmp3は下記の音楽置き場のリンクにあります。

カテゴリー

タグクラウド


unvolverなlink

音楽置き場
 volve.exit⇒
SNS他
 mixi
 pixiv
 ニコニコ生放送コミュ
 Stickam
 ROSNS
過去ブログ
 excite blog ~200706
 Windows Live Spaces ~200512

ログ

最近の

/Entry
 20140813 - 今日のカード #240
 20140811 - 今日のカード #239 懐かしのカタシムリの皮
 20140810 - 今日のカード #238
/Comment
 [今日のカード #143+初オーラ] ふぉのあ (0802)
 [今日のカード #143+初オーラ] 名もなき名無し (0802)
/Trackback
 ボーカロイドは終末鳥の夢を見るか? |sasakure.UK (0319)

あなたの怨み、晴らします。

全てを司る者の間

走馬灯

全ての記事を表示する

RSS

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。